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児玉語録

児玉語録3月号『平昌オリンピック雑感』を掲載

2018/02/28

        『平昌オリンピック雑感』
  
今回のオリンピックで、スポーツの持つすばらしさに我々は何度も感動を味わわせてもらった
 
ひたむき」「ひたすら」「ひた押し」など、日本語には「ひた」を冠した言葉がいくつもある。
漢字で引けば「」。ひたむき(心を込めて一途に打ち込むさま)に集中して競技に挑む姿に感動した。
 
羽生結弦選手(東日本大震災の時は、練習中で、スケート靴のまま泣きながらはって逃げた。)
ソチからの4年間は、故障に苦しみ抜いた。
でもあのまま順風満帆だったら、金メダルは取れていない。これは間違いなく言える。
氷に乗れない2か月間、座学の時間とした。オリンピックで演技するイメージを膨らまし、
リハビリ、治療方法などをむさぼるように学んだ。そしてずーっとイメージトレーニングをしていた
「サルコーもトウループもアクセルも、何年間もずっと一緒に付き添ってくれたジャンプ
感謝しながら跳んでいた。」
「ここまで来るのに大変だったので、色んな思いがこみ上げた。
右足に感謝しかない。今回は何より自分に勝つことが出来た。」
「この試合は勝たないと意味がないので、これからの人生で、ずっとつきまとう結果
本当に大事に結果を取りにいった。」
金メダルで幸せを頂きました。この金メダルに恥じない人生を送りたい
 
小平奈緒選手
学びは、らせん階段。回って戻ってきた時にはもう一つ上に来ている。上に上がっていくだけ。」
これは大学時代に小平選手が書いたリポートだそうです。
オリンピックは強い人が強いんだ。」  1000mで負けたことを受け入れ、
1000m3位以内というのは、500mで金メダルを獲るための方程式に乗っていると思うので、
挑戦したい。」という金メダルへの強い思いの言葉が飛び出した。
500mの優勝後のインタビューで自分自身を表現するとどうですか?との問いに、
しばらく考えて間をおいてから「求道者情熱真摯(ひたむきな姿)」と応えた。
「文化としてのスケートは何か?を求めてオランダに行った。
その2年間は自分自身とは何かを探すような時間だった。」
与えられるものは有限求められるものは無限。何でもやってみよう。」
他者と比較するのではなく自分と向き合うようになった。」
オランダ流のよいところを取り入れ、自分の限界を超える滑りに挑み続け、帰国した。
完璧なスケートって一生出会えないと思う毎日が新鮮。」
究極の滑りを求めてこれから探して行くのが楽しみ。」と言う。
好きな言葉はガンジーの「永遠に生きるかのように学べ明日に死ぬかのように生きろ。」
両選手共、すばらしい言葉の数々。奥深く感銘を受けながらメモさせて頂いた。
 
髙木美帆選手
髙木美帆選手の活躍も見事だった。同一大会で
1500m銀の悔しさから、団体パシュートで、金メダル。
意識の高い選手が集まっているこのチームこの大会で勝ちたいという気持ちだけで、走った。」
と思いを語った。
 
日本スケート連盟のスピード強化部長の湯田淳氏はソチでメダルゼロの惨敗からの
再建を託され、「1500m22位、25位、31位、32位と散々だったが、
その4人で挑んだ団体パシュートは4位。個の力を伸ばせばメダルに届く。
個の力を伸ばし戦術や戦略を磨くには、散って練習するより集まった方がいい。」と。
ただこれまで日本スケート界の強化は実業団に頼っていて反対意見が多かったが、
「自分が関わる選手だけでなく、日本が金メダルを獲り続けていくことに意識を向けて欲しい。」と説得。
 
オランダからヘッドコーチを招き、科学的データに基づいた厳しい指導のもと、
365日の殆どの期間、共同生活を送ってきた。
美帆選手は「特別なことはしていないが、一緒に過ごすだけで刺激し合える」という。
オリンピックに向けたチームのモットーは「覚悟を決める」。4人の思いが一つになり金メダルとなった
 
髙木菜那選手
最後に新種目のマススタートで、髙木菜那選手が作戦通りに最終周の一瞬のスキを突いた、
すばらしい判断力で金メダルを獲り、初代女王となった
「みんなの力が一つになり、支えてくれた人や応援の力が自分の力に変わった。」
 
 
小平選手の相手選手を思いやり、また尊重した言動は日韓関係はもとより、
テレビを観ていた全世界の人々に好印象を与え、日本人のすばらしさをアピールしてくれた
ことを誇りに思い心から感謝したい。
 
今回のオリンピックは北朝鮮の件もあり、政治的に利用された政治色の強い大会の印象があった中で
参加された世界の選手たちの懸ける執念や試合後の爽やかな笑顔など
本当に多くの感動を与えて頂いた。
 
特に小平選手の言動は現在の微妙な日韓関係の中で、韓国国民の日本人に対する意識を変えさせる
程の力があった。その貢献度は計り知れなく大きいと思う。
これが人間の文化の向上に寄与しているスポーツのすばらしさだ。

 
 

児玉圭司総監督

昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~現在
明治大学体育会卓球部総監督

(株)スヴェンソン 代表取締役会長

日本学生卓球連盟 会長

明治大学駿台体育会 名誉会長

昭和31年
世界選手権シングルスベスト16
昭和40年
第28回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和48年
第32回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和50年
第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督