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児玉語録

『人との絆と褒めることの重要性』

2008/05/01

今年は世界選手権(団体戦)があり、男子は8年ぶり、

女子は4大会連続の銅メダル獲得ということで、日本の卓球界にとっては、

明るさの兆しが見えるスタートを切ることが出来たと思う。
オリンピックのアジア大陸予選も厳しい状況の中、男女ともよく願晴り、

代表の座を射止めた。学生卓球界も、

第一回アジア大学選手権大会(於モンゴル)で、金メダル3個、銀メダル3個、

銅メダル1個という結果を残し、大活躍した。
関東の大学では新人戦も終り、今月はリーグ戦もあり、

本格的なシーズンの到来である。

さて、(株)スヴェンソンでは、4月8日に全社員が集まって、

年2回開催している全体ミーティング(48回目)という研修会で、
ゲストとして堀尾正明さん(元NHKエグゼクティブ・アナウンサー)に

ご講演頂いた。美しい日本語、言葉遣いの伝達者として、

一挙手一投足を注目されるアナウンサー時代の苦心談に始まり、

相手を知るための「聞く能力」の大切さや、

そして企業における地域に対する社会貢献のあり方など、

ユーモアを交えたもので、大変楽しく聞かせていただいた。

そして、上手く話すことは、聞く能力が大事で相手の反応を見ながら

「心の中をのぞく」「親身になって話を聞く」

ということが大切であるということを、

いろいろな例を取り上げて全員を楽しませながら話をして下さった。
私は最近、なぜか人から、お褒めの言葉を頂く機会が多くなって、
素晴らしい方々との人間関係が広がっている。
特に、自分が尊敬している人に褒められたりすると、

多分一生記憶に残るものだと思う。

私が26歳の時、関東学生卓球連盟の理事長になってくれ・・・と推薦された。
この若さで、そのような重要な役職を全う出来るだろうか・・・

と思い、悩みに悩んだ。そして、大学の恩師に相談した。

そしたら、その先生は
「君がそういう役職に推薦されるということは、

君がそういう器であるということを周りの人達が認めたことでもあるし、

世の中の人が要求していることなんだよ。是非、引き受けなさい。
そして、全力を尽くしてやれば、又一段と君自身も成長するよ」と言われた。
この一言が、その後の私の人生に大きな自信となって、

今でも私の脳裏を離れない。

同じような話は、「私を変えてくれた一言」などといって、

世の中には成功者の話としてテレビ、新聞、雑誌などで無数に紹介されている。

人との絆を広げたり、良い人間関係を築いていくためには、
褒めることが非常に重要
だと言われている。
だけど、褒めろと言われても、漠然としていて、難しい。
それには、人の長所を見つけるクセを付けることだ。 他人も自分も。

そこで、是非試して貰いたい面白いやり方を知った。

まず2人で組を作る。
AさんはBさんを褒めまくる。
(もちろん、いい所を見つけてである。欠点を褒めてはダメだ)
Bさんは、大げさに喜んでみる。
凄く嬉しそうに、飛び跳ねる位、喜びを体で表してみる。
これを一分位ずつ、交互に褒め合う。  これだけである。
たった2分、お金も時間もかからない。

しかし、効果は絶大だそうだ。
褒めることの喜びと、褒められることの嬉しさを同時に実感できる素晴らしい方法

である。私は、人の幸せというのは、シンプルなものではないかと思っている。
実は、人間関係が満足できれば、大体、人は幸せなのではないだろうか。

人は、1人では生きられない以上、仲間とは仲良くすべきである。

そこで大事なのは、人を褒めることである。
そして、笑顔である。
私はいつも強調している。笑顔の素敵な人になろう。
明るくて、笑いのある人を大事にしよう・・・と。

毎日、午前・午後と義務的にでも、

この褒め合う時間を作ってみたらどうだろうか。
これだけでも、チーム内の風通しとか、

モチベーションアップに結果が出てくると思う。
是非、やってみよう。
知識を得て、思うだけでは身にならない。行動を起こそう。
そして、ドーパミンをいっぱい出して、プラスのエネルギーを充満させて、
高い目標に向かって挑戦して欲しい。

 

児玉圭司名誉総監督

昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督

(株)スヴェンソン 代表取締役会長

日本学生卓球連盟 名誉会長

明治大学駿台体育会 名誉会長

昭和31年
世界選手権シングルスベスト16
昭和40年
第28回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和48年
第32回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和50年
第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督