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兒玉語録11月号『 集中力を高めるためには その2 』を掲載

2010/11/08

前号に引き続き、集中力について検証しよう。
では、集中力は、一体どうしたら身につくのだろうか?

まず、自分なりに集中する時間を決めてみることです。
気分を静めて、「集中するぞ!!」と強く意識する。
その時間は、例えば仕事なら、わき目も振らず、
目の前の業務に集中する。
例えば、卓球の場合なら、その訓練に没頭する。
周りがうるさくても、側に誰かが来ようが、
わき目も振らず、気が付かない位集中する。

そのために、タイマーを活用することも、
いい方法だと思う。
大切なことは、集中する時間を決めて、
時間が来れば分かるようにしておいて、
時間と集中力の使い方にメリハリをつける。

集中力を発揮するために大切なのは、リラックスです。
リラックスとは、精神(心)や体の緊張をほぐすことです。
リラックスする時に、緊張感が残っていると、
次に集中する時の集中力のレベルが低くなる。
集中した時と、リラックスした時の差は、
大きければ大きいほど、集中力は高まります。

集中した後に、リラックスタイムを設けたり、
集中モードに入る前にリラックスしたり、
自分の気持ちをコントロールする技術を、
いくつか持っておくことが重要です。

リラックスするには、
単に背伸びをして、「あー」と声を出す・・・とか、
大好きな家族やペットの写真を見て、ニッコリする・・・とか、
首や肩をぐるぐる回して、
体の緊張をほぐす・・・とか、いろいろありますが、
私はイメージを添えて、深呼吸(丹田呼吸)することを心掛けています。

特に試合中や試験中など、特に緊張した場面などで、
ほんの短い時間でリラックスするには、
顔の緊張をほぐす(百面相したり、耳の付け根を揉みほぐす)のが効果的で、
体中がリラックスできます。

普段は緊張していて、
本番の時にリラックスしている状態を作り出せれば最高です。

集中するためには、意志の強さも必要です。
あまりにも、優柔不断でいると、なかなか集中できません。
「私は集中できる。集中できる」と思うことです。
精神的にも肉体的にも、
エネルギーをそこに集結させることが本来の集中です。

なかなか集中できない人は、誰かと話をして、
何でもない会話の時でも
意識して、注意して行なうようにしてみたらいいと思います。
相手の話に集中して、その話の内容を頭の中でイメージするようにしてみると、
集中力が増してきます。


世阿弥(室町時代に「能」を大成させた人)は、
多くの伝書を残しましたが、
その中の「花鏡」の中で、
世阿弥は「初心忘るべからず」とか「離見の見」という、
光を放つ言葉を残しています。
「離見」とは、自分の演じている舞を、
観客の目で自分を見ることの大切さをいっています。
これは、「見所同見」ともいわれますが、
見所は観客席のことなので、
「客席から見ている観客の目で自分を見なさい」ということです。

これを我々が日常生活に応用するとすれば、
常に冷静な心で、他人が自分をどのように見ているのか、
他人(相手)の視点から、自分の言動や行動を見て、必要ならばすぐ修正し、
対応していかなければいけない・・・ということです。

スポーツ選手でも、一流といわれるアスリートのコメントにも、
この「離見の見」と思える言葉が多く出てきます。

大リーグで、10年連続200本安打を達成したイチロー選手も、
あるテレビのインタビューで、
「イチローという選手に対する見方は、僕が一番厳しかった」
と応えていました。

客観的に自分を見つめ、冷静に自分を評価し、
足りないところを補う努力をし続けること、
集中力を高めて、大局から自分自身を見ていく努力をすることが、
自分の未来を築き上げる最善の道であると思います。

児玉圭司総監督

昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~現在
明治大学体育会卓球部総監督

(株)スヴェンソン 代表取締役会長

日本学生卓球連盟 会長

明治大学駿台体育会 名誉会長

昭和31年
世界選手権シングルスベスト16
昭和40年
第28回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和48年
第32回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和50年
第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督