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児玉語録

兒玉語録4月号‘夢や目標は紙に書き、口に出し、行動する、そして「言葉には力がある」ことを知ろう’を掲載

2010/04/03

新しい年度が始まった。
年度が改まれば、心も改まる。
前期と今期と、時の流れというところから見れば、
何の変わりもない。
しかし、新しい年度が始まったと思えば、気持ちが変わる。
清々しい気分で、“今年こそ願晴ろう”という気持ちになれる。
やはり、人間には「」というものが大切だ。

「心機一転」である。
心機一転とは、あることを契機にして気持ちを全く入れ替えて良い方向へ
すっかり変わること
をいう。
自分で自分の気持ちを明るい方向へ変えることである
これは、自力で行わなければならない。
ただ漠然と待っていても心機一転は起こらない。
自分を納得させ、心の整理をして、“よしやるぞ”と気力を沸かすのである。

人生には、超えなければならないハードルがある。
それが、たとえ自分の実力以上の難しい問題であったりした時、
「自分の実力ではムリだ」などと考えてしまい、尻込みしていては、
いつまで経ってもそのハードルをクリアする実力は、身につかない。
そのような時には、「これは自分を大きく成長させるチャンスだ」と、
心の中でほくそ笑む位であってほしい。

大きな目標に立ち向かえ。小さな目標は自分を小さくする
そういう前向きな姿勢で、ハードルを乗り越えるための方法を、
思いつく限り挙げて、そしてその中の取り掛かりやすいものから、
着手していく。
そうすることによって、初めは難しく思えた困難を乗り越える
方法が見えてくるものだ。
「ムリだ」と思う前に、まず「やってみる」・・・これが大切だ。

夢や目標は、紙に書くと向こうからどんどん近づいてきてくれて、
口に出すとさらに近づいてきてくれる。
そして、具体的に計画を立てて行動していくと、
自分自身が夢や目標に対して近づいていくことになる。
運やツキを無視していては、絶対に勝てない。
運やツキを大事にする人は、そういう目に見えない力を
うまく取り入れている。

「運は努力していないと、アッという間に通り過ぎてしまう」と、
私はしょっちゅう君たちに言っている。

「運は努力によって、生み出すもの」だと。
こういう見方は、もちろん大事。
一方で、「運があるから、このように素晴らしい成果が上がった」のだ
という見方も大事である。

つまり、成功して順調にいっている時は、運がいいのだと思う。
困難な時や、上手くいかない時は、
自分のやり方が不味いからだ・・・と考える。
このように考えていくと、自分を制御(コントロール)していく上で、
すごく楽だと思う。

我々人間というのは、上手くいったら、
自分の力ややり方が良かったからだと思いがちだ。
それがおごりに通じる。それでは、具合が悪い。
だから、上手くいったのは、自分の運が良かったから・・・
だと考える。
物事が上手くいかない時は、自分のやり方が不味い、
力がなかった・・・
と思う。
そうすれば、自分の力がないんだから、
もっと勉強して努力しようと思うに違いない。

そこで、「言葉には力がある」ということを、是非知っておいて欲しい。

一番解りやすい事例は、4年前の甲子園の決勝。
あのハンカチ王子こと斎藤佑樹投手の早稲田実業と、
マー君こと田中将大投手の駒大苫小牧の一戦。
延長15回で決着がつかず、翌日再試合。

駒大苫小牧は3連覇が懸かった試合、
開始前のインタビューで、監督とピッチャーが
「昨日と同じように、全力投球でいい試合をしたいと思います」
と言った。
一方、早実の監督は、「今日は優勝旗を東京へ持って帰ります」と、
ピッチャーの斎藤は、「今日は、僕達の最高の日にしたいと思います」
と言って、決勝戦が始まった。
案の定、1点差で早実が優勝した。

強い言葉からは、強い結果を得ることが出来るし、
明るい言葉からは明るい結果が導き出されるのである。

「言葉は意識を変え、意識は行動を変え、行動は結果を変える」のです。

池田主将が、「今年の春季リーグは、必ず優勝します」と、
熱意を持って宣言し、その熱意に、選手全員が一丸となって
「感染反応」を起こし、「強い思い」でそのハードルを
乗り越え、最高の結果を出そう。

兒玉圭司名誉総監督

昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督

(株)スヴェンソン 代表取締役会長

日本学生卓球連盟 名誉会長

明治大学駿台体育会 名誉会長

昭和31年
世界選手権シングルスベスト16
昭和40年
第28回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和48年
第32回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和50年
第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督